NPOの活動をするかたわら、ファイナンシャルプランナー≪FP≫として仕事をしているAkkoです。 働く場所は「家計と暮らしと住まいの相談室(以下、相談室)」。5人の独立系FPが支えています。
そこでの経験をふまえ、今回は経済的自立について考えてみました。
私が考える経済的自立は4つ。
①働いて収入を得る
②家計をやりくりする
③お金の話が楽しく穏やかにできる
④お金の勉強をする
働いて収入を得るのは、基本です。経済的な自立の第一歩です。
やりくりが次の話。
実は相談室には、高収入なのにお金が貯まらない、という人が相談に来られることがあります。年収は軽く1,000万を超え、それ以上に稼いでいる人たちもいます。それなのに、納税や学費など期限が迫っているのに準備が間に合わなくなってあわてて相談に来られるのです。
なぜそんなことになってしまうのかというと、収入より支出が多かっただけの話です。つまり、足し算と引き算ができればわかるはずなのにできなくなってしまうのです。私が金銭教育の大切さを訴えたいのはこのためです。
そして3つ目がお金の話が楽しくできること。
家族でお金の話、なごやかな雰囲気でできていますか?
誰かの機嫌が悪くなったりしていませんか?
みなさんは「お金の話を人様の前でするものではない。」とか「子どもがお金のことなんか考えなくていい。」と言われたことがありませんか?
日本人はお金の話をすることをあまりよく思わない文化があるように思います。けれど、家族でお金のことを前向きに話すのはとても大事なことだと思います。FPとして特に最近思うのは、親の介護や相続に直面した時、家族でお金の話をすることは避けて通れません。そんな時こそ、感情的になったり、不機嫌になったりせず、冷静に穏やかに家族でお金の話をする必要があるのです。それができるかできないかは、家族が絆を深めるのか崩壊してしまうのかの分かれ道になることもあります。子どもが小さいうちから前向きにお金の話をすることをお勧めします。
最後にお金の勉強です。
最近は国を挙げて「投資をしよう!」の大合唱が行われているようです。でも、その声に対してポジティブな人ばかりではなく、どうしてもネガティブに思ってしまう人もいるでしょう。私も両親から「投資は怖いものだから手を出してはダメだ。」とよく言われたものでした。
でも、両親が言っていた怖いものは「投機(とうき)」の話。人生100年時代に必要なのは「投資(とうし)」の話です。そして相談室でオススメしているのは、リスクを分散しながら長期でコツコツと積み立ててリターンを得ることを目的とするものです。
お金の勉強は投資だけではありません。社会保険や税金、私的な保険や相続の知識など、知っているのとそうでないのは、収入の格差どころではなく、大きな経済的な差を生むものです。FPにならなくてもいいですが、自分の生活のためにFPの勉強をすると、浅く広くお金の知識が得られておススメです。
今年度も、NPOのスケジュールができました。私もマネーに関するおしゃべりカフェや、学習会を計画しています。みなさんの参加をお待ちしています。
(文責 鶴田 明子)
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