親子関係のことを学び始めて何年経つだろう。
長女の年齢から考えるとそろそろ30年近くになる。
急降下していた私の自尊感情を上げてくれたのは、まちがいなくこの学びのおかげ。
子どもたちとの関係が改善し、それ以外の人間関係も良くなった。
数々のコミュニケーションスキルを知ったおかげで人生はとても生きやすくもなった。
その一つが「選択力」。
自分に関わることは自分で選択する、ということを意識するようになってからは、うまくいかないことを「誰かのせい」「何かのせい」にすることがほとんどなくなった。
どんな場面でも、自分がどうするかの選択は自分がする。自分で選択するから、その結果が良くても悪くてもその責任を引き受けられる。間違った選択をしたら、また選択をやり直せばいい。
目からウロコだった。
今、自分に起きていることはすべて自分の選択の結果なのだと自覚できた。良いことも、悪いことも。
不満に思っていることも、ただ思っているだけではなく、今後どう選択すればいいのか、と考えるようになった。
今のままでいるのか。現状を変えるために行動するのか。
たとえば会社への不満をぶつぶつ言うくらいなら、会社を辞めればいい話。それでもその会社にいるのは、辞めるよりもそこにとどまるメリットを選択したという事。
人間関係に迷ったら、その人との関係のあり方を見直す時。関係改善のために話し合いをするのか、その人との関係を断つのか。関係を絶たないまでも、距離を置くようにするのか。いずれにしても自分の選択だ。
何時に起きるか、何を食べるか、何を着るのか、どう働くのか、いつ休むのか、運動するのかしないのか。今日一日をどう過ごすのか、長い人生をどう生きるのか。
自分の選択が人生を左右する。
だとすれば、子どもを育てる時に大切なのは、本人の「選択力」を育てること。
保護者があれこれ「指示・命令」をするのは、間違いなく子どもの選択力を阻害する。
これからは「~しなさい。」ではなく、「あなたはどうしようと思っているの?」「あなたはどうしたいの?」と本人の選択をうながす声かけにしていこう。
その結果が良くても悪くても、
その経験を積むことで、子どもの「選択力」は育っていく。
保護者はそれを見守ることを心がけたい。
(文責 鶴田 明子)
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